スホさんに魂を救われた話
2022年10月1日、東京体育館でEXOのリーダー・スホさんの初のソロコンサートが行われた。
これはコンサートのレポではなく、スホさんによって私の心の平安が如何にもたらされたか、の個人的な話である。
(彼が如何に歌が上手かったか、生バンドとの相乗効果やトークの妙、その佇まい(仕草やスタイル)、全てが最高だったことは既にTwitterに書いたので、ここでは共通の認識として敢えて言葉を尽くすことはしない。)
1.スホさんの美しい歌声は、悪霊さえ払う、もしくは改心させる効果がある
澄み渡った鐘の響きのような、心に染み入る美しい声…
特にアンコールのO2を聴きながら、魂が浄化された…と感じた。私の中の悪いものが綺麗に流されていく感覚…。
スホさんの歌声は、悪霊を祓う威力と悪霊さえ改心させる慈悲深さを兼ね備えている。
例えるなら、スホさんの清廉な歌声が通り過ぎた後には美しい花々が咲き乱れ、美しいものしか残れない。
入隊前のEXOのコンサート#5でのソロ、Being through の演出で、私はスホさんが我々の罪を被って十字架に架けられるイエス・キリストのように感じたのだけれど(脇腹に描かれた花のタトゥーは、槍で突かれた跡)、一度そこで死んだスホさんは約2年という歳月を経て更にパワーアップして復活し、我々の前に姿を現した、という解釈で良いのでは?
https://twitter.com/koko_x0506/status/1284513517630976001?t=CJIW-POK-TwyE5O-swq-pw&s=19
デビュー当初、ファン達が本名のジュンミョンと大天使ミカエルに掛けてつけた“ジュンミカエル”というあだ名は伊達じゃなかった…(まあ本人は仏教徒であるのだけれども!)
スホさんの歌声は、天使の歌声の如く、仏具の鐘「リン」の如く、聴いた者の魂に“効く”のだ…。
2.EXOのスホ、EXOのリーダーとしての「約束」
昼の部、夜の部を通して、
「EXO-Lたちに会いたかった」
「メンバーたちもEXO-Lに会える僕のことを羨ましがってた」
「EXO-Lがメンバーに会いたがっていることも伝えますね」
等、私達EXO-Lが欲しい言葉をくれたスホさん。
「スホとしてソロで来ているけれど、
EXOのリーダー、EXOの代表として来ていると思っていただいて結構です」
と、真顔で言い切った時は、格好良過ぎて、震えた。
そして、その流れからの「次はメンバーたちと一緒に来ます。約束します」は、個人の意見ではなく、EXOを代表しての宣言と受け取れるような厳格さを帯びていた。(と、感じた。)
今年の4月にEXO10周年ファンミーティングでも「できるだけ早くEXO全員で皆さんの前に立ちたい」というニュアンスの発言はしてくれていたし、ことあるごとにそのような発言はあったのだけれど。
今回は、『約束』という言葉を何度も繰り返してくれ、帰国する際にはインスタグラムにまで書き残してくれた。
スホさんは、約束したことは必ず果たす人なので。(おまえはスホさんの何を知ってるんだ)
スホさんを信じることができる。
メンバーたちのソロ活動も最高だけど、それでも、やはり、EXOの活動が見たいと願ってしまう私の気持ちが、ソロコンサートでも【EXO】愛を前面に押し出してくれたスホさんから『わかるよ〜、僕もだよ〜』って肯定されたような気がしたのだ。
『僕だけを愛して』じゃなく、『僕と、僕のいるEXOを愛して』というメッセージに受け取れた。
これはスホさんに限らず、他のメンバーもEXOというグループをどれほど大切にしているか、様々なインタビューなどの媒体で伝えてくれているのだけど。
今、面と向かって、EXOのリーダーから『約束』されることで、どれほど安心感を得られたか。
3.EXOよ永遠に…
ここからは、「スホさんに魂が救われた」私の心の奥に向き合ってみる。
それには20年に起きたチェンの騒動について触れることになるので、ちょっとセンシティブな問題だから、読む人を選ぶかもしれない。
大事なことなので何度も言うが、私はメンバー全員でのEXO活動を願っている。
メンバー全員が好きな、いわゆる箱推しだ。これはもう単に好みの問題で、推し方に正解はない。
「EXOとEXO-Lは永遠だと信じています」
とスホちゃんが言ったからには、EXOは永遠なのだ。と、私は思っている。
永遠て何年?
10年は過ぎた。では次は20年、30年、もっと行けるだけ行こうよ、永遠だもの!
…その永遠を成就させるためには、ファンも彼らの人としての営みを甘受しなければならないのではない…?
ファンも、彼らも、幸せでなくては。
幸せ、っていろんな基準というか、種類があるでしょ。
健康であること、仕事が充実してること、好きな人と結婚すること、、そのどれかを得るにはどれかを諦めなくちゃいけないという決まりはない。
だから、チェンくんが結婚を選択したのは、私的には祝福することだった。
今後スホちゃんやカイくんがその選択をしても祝福する。
が、私にとってはメンバーの脱退が最悪のショック案件だけど、結婚がショック案件な人達もいるというのも、わかる。だから嘆くな、とは思わない。
けれど、嘆きを飛び越えて、非難したり攻撃する人達の気持ちがどうしても分からない。
なので、当時、チェンの脱退を求めてデモをしている方数人に「EXOのメンバーがチェンを含め今後もEXOとしてやっていくと声明を出したのに、なぜ脱退を要求するのか?それはメンバーの意志を尊重していないことになるのでは?」と、質問したことがあった。
その回答をまとめると、「アイドルとして結婚するという正しくないことをしたチェンが居ては今後のEXOの人気に陰りが出る。もしメンバーがチェンの在籍を認めるというなら、彼らも間違っている。彼らも人間だから間違うこともある。その時は我々ファンが正してあげるべきだ(今がまさにそう)」「あの声明は事務所が出したもので、彼らも本心ではチェンの脱退を望んでいる」というようなものであった。
…そうか、そう思っているのか…。
賛同はできないが、納得はできた。
それはもう、なんというか、宗派の違い、とでも表現すべきか…決してその溝は埋まらないのだろうな、とも思う。
正義は人の数だけある。
だから有史以来この地上で争いが絶えないんだな、などと思いを馳せてしまった。
19年の、インタビューでのベッキョンの「今後はメンバー個人の幸せを重視したい」という発言や、#5のソウルのアンコンでのスホさんの「たとえEXO-Lが一人になってもコンサートをやります」発言、20年の年明け早々のインスタでのセフンちゃんの『良いことばかり起きるようお祈りしたけど、実際は悪いことも起きるから、賢明に対処できるようお祈りした』発言…
それを受けてのチェンの結婚発表で、「なるほど」と妙に納得したものだった。勝手な推測だけど、そのための優しい予防線だったのではないかと私には思えた。
この発表が及ぼす一連の騒動など、ある程度予想して、彼らはきっとメンバー同士でたくさんたくさん話し合ってきたのだろうなと思った。
彼らが望む【EXOは永遠】、
私達ファンが望む【EXOの永遠】、
…これからの【永遠】の形が、試されている。
私の気持ちは揺るがない。
今まで通りメンバー全員での活動を願う。
だけど、先の「彼らも本心では〜」という部分が、呪いのように私の心の奥に、忘れようにも忘れられず澱のように沈んでいた。
一連の騒動で、離れていったファンもいる。残ったファンも、個人しか推したくない人、特定のメンバーは推したくない人、など、一枚岩ではないかもしれない。
チェンと仲良くしてるメンバーが叩かれたりしたことを思うと本当に胃が痛くもなった。
そんな多種多様なファンを取りこぼすことなく、全方位に優しくしなくちゃいけないアイドルの心労やいかに…と、勝手に心が疲れたりもした。
兵役から戻ってきて、やっぱり脱退します、とかなったらどうしよう、と不安がぶり返す。
そんな中のソロでのフェス出演、SMTでのメンバーたちとの出演、チェンがメンバーと一緒にいるだけでホッとした。
でも、EXOだけでなく、韓国のアイドルたちの活動を見てると、後から思い返して「ああ、あの時が実質最後だったのか…」ということが実際にあるから、気が抜けない。常に微量の不安がついて回る。
そして、この
『約束』
なのだ。
EXOとしての「次がある」ということを約束してくれた。
スホさんは自らを喩えてこう言う。
「僕はEXOという車を前から引く人でもなく、後ろから押す人でもありません。 ただこの手車にメンバーを一つに集める人です。 そのため、自分の話をするよりも、できればメンバーの話に最大限耳を傾けようと思います」
そんなスホさんが約束するからには、きっとメンバーの意志も確認してのことだと思う。
『EXOとして、またコンサートがしたい』
と、今、スホさんが、メンバーたちが、そう思ってくれていることがそもそも尊い。
だから、億万が一、最悪、スホさんやメンバーの意に反してその約束が果たされなくても、もう、スホさんが「約束します」と言ってくれた気持ちだけで十分だ、とさえ思えてしまった。
彼の努力を目の当たりにするコンサート自体の感動や、笑いあり涙ありのトーク、美しく力強い歌声は、私を幸せで、楽しくて、満たされた気持ちにしてくれた。
それに加えて「次はメンバー全員で戻ってきます!約束!」の言葉は、私の心の奥底の澱を綺麗さっぱり蹴散らしてくれた。
この多幸感、代々木体育館でEXOのコンサートを初めて見た時の気持ちを思い出す。
思い返すと、あの時だって大変な時期だった。(何せクリスとルゥハンが脱退した直後だった)
あれからもたくさん大変なことがあった。
それでもEXOは、常にその時の彼らの最高のパフォーマンスを私達に見せ続けてくれた。
本当にありがとう。
EXOの全てが生きる力になってきた。
恩返しなんてとてもできないけど、永遠を信じること、それが唯一ちっぽけな一ファンの私にできることなのかもしれない。
EXOサランハジャ。
大好きなものに大好きって言える幸せ。
それは今もEXOがEXOでいてくれるからなのだ。